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週刊Neue Fahne

2012年06月04日号

部門を横断した営業感覚の有無が利益貢献に直結する

 会社の「営業力」には会社規模の大小は関係しない。また、営業担当者の人数や個別スキルによって大きく異なるわけでもない。たとえどんなに優秀な営業パーソンが存在しても、彼らを支える管理部門を担当する者に「営業感覚」が備わっていなければ、全体としてのパフォーマンスを発揮することはできない。
 つまり、会社組織を構成している一人ひとりが、常に「営業感覚」を持ちながら与えられた職務遂行を行なうということだ。部門や職域、職責や個々の社員の雇用形態の違いはあっても、業績に貢献するということに違いはない。

 二昔前の時代であれば「一騎当千」の営業パーソンが奮闘することで、会社の業績が上がることがあった。しかし、今日ではどんなにハイパフォーマンスを発揮する営業パーソンが存在していても、たった一人の社員によるお客様への不適切な電話対応によって会社全体の信用が水泡に記す事が発生する。そしてその不適切な対応は、即座にインターネットを通じで流布されて、自社の商品・サービスの質とは、別の次元で信用を損なっていく。
「営業感覚」とは目に見える利益だけではなく、会社の存在基盤を全社員で創っていく基本でもある。とりわけ、管理部門を担当する者がまず、こうした感覚を常に持ったお客様対応が会社業績に直結すると自覚をすることが重要だ。
 営業部門だけが頑張ってもお客様の支持は得られるものではない。いまだに「営業部門だけが会社を支えている」と勘違いし、売上を増やすため「営業力の強化」だけを目標にかかげる会社は多い。また、販売に長けた営業パーソンの集団が「営業力の強化」であるとイメージする人もいるだろう。しかし、営業部門や個々の販売に長けた営業パーソンのがんばりだけでは、会社全体として売上も利益も確保できない。

 業績がいい会社ほど、総務や経理、人事、製造などの営業部門以外の顧客対応力が大きく貢献している。仮に、どれだけ営業パーソンが行動力を増やしたとしても、バックオフィスとして営業部門を支える部門のお客様対応が悪く、在庫管理・納品など配送部門の遅延が発生すれば、お客様からの支持は一瞬に失われてしまう。
 営業部門だけではなく、全社員が自分の仕事の背景にお客様がいることを常に意識しなければならない。つまり、「営業力」とは会社全体の組織力に規定されるものであり、「営業力」の強弱とは会社全体の総合力ということを忘れてはならない。

 総合力として全社員で売上を上げるためにどうすればいいか。多くの企業では、非営業部門は明確な売上目標は与えられていない。得てして非営業部門は営業活動に無頓着になりがちだ。しかし、会社の各部門が相互に「自分も売上に貢献する!」という当事者意識を持ち、部門間の協力を密にした行動スタイルがなければ会社の業績を伸ばすことはできない。
 こうした社員一人ひとりの意識と具体的な業務行動が会社全体の「営業力」を高める源となってくる。

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