2019年02月18日号
会社組織の業務には全て締切りや納期が存在している。従って、指示や要請された仕事に対して「やってみなければ、いつ終わるかわからない…」などという姿勢で取り組んではならないということだ。会社組織での仕事は個々人の趣味でおこなう作品制作や技能習得とは根本的に異なる。
一つの仕事の完了時期がはっきりしなければ、関連するすべての仕事に影響が出ることを認識する必要がある。仕事の指示を受けて「やってみないとわかりません…」などという反応は、仕事への取り組み姿勢の根本と就労疑われることになる。
締切りが決まっていない、あるいは納期があいまいな仕事は、本人が怠惰で怠けているつもりがなくともついだらだらとやってしまうものだ。結果として、いつまでたっても終わらないということになる。これは“締切りや納期”に対する緊張感の欠如が主な原因である。緊張感がなければ、仕事の効率化や無駄を省こうといった工夫や努力を意識しなくなる。
課題としている仕事がいつ完了するかわからなければ、次の仕事をいつ始められるかもわからないから予定を立てることができなくなる。そして次の仕事の予定が入らないから、いまの仕事を急ぐ理由がなくなり、いっそうだらだらとする…という悪循環に陥る。こうした仕事のやり型ではそもそもスケジュールを立てることもできず、いつまでたっても仕事は完了しないということになる。極端にいえば締切りや納期が設定されていない仕事などは、即刻中止してもかまわない。
会社組織においては、締切りや納期が設定されていない仕事は、結果がでなくてもよい仕事ということになる。つまり、こうした仕事は「やる必要のない見せかけの仕事」ということになる。仮に自分が締切りや納期が設定されていない仕事に従事しているのであれば、「本当にこの仕事はやる必要があるのか」と疑ってみる必要がある。なぜならば、こうした「見せかけの仕事」を行うということは、大切な時間の垂れ流しに過ぎないからだ。
必要な仕事であるから「いつまでに完了しなければならない」という明確なスケジュール設定が必要になる。締切りや納期の遅れは契約不履行を意味することになり、大きな損失をこうむることになる。締切りや納期に無頓着であることは、そもそも自分が行っている仕事に対して、意味や目的を理解していないということになる。
どんな仕事にも必ず締切りや納期というGOALが存在している。このGOALに向けてスピード感のある仕事を展開するための武器となるのが「仕事の優先順位づけ」である。仕事のスピード感とは、一つひとつの仕事の時間を短くし、それを積み上げることで全体のスピードアップを目指せという単純なことではない。仕事には、早ければ早いほどいいものと、実はそうは急がないものとがある。つまり、緊急度と重要度の掛け合わせということだ。会社組織での仕事はこれらの組み合わせからなっている。
急いでいるものや、早い時期から着手することによって成果が高くなるものを先にこなし、そう急がないものは後にする。これによって、たとえ全体の所要時間は同じでも、成果は格段に違ってくる。従って、優先順位を常に意識し、先輩との間に存在する現状での職務能力の未熟さをカバーしていく必要がある。
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