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週刊Neue Fahne

2016年11月28日号

管理職は部下の仕事を単純な労働時間で測ってはならない

 企業を取り巻く経営環境の変化スピードに合わせて組織を変革するためには、管理職が日々の業務のなかで、絶えず改善策を見つけていくしかない。従って管理職は自らと部下の仕事のやり方を変革しなければならない。
 状況が変わっているにもかかわらず、過去と同じやり方は通用しない。管理職には大きく発想を変えた改善策を思考する必要がある。このためには、現状の仕事を再点検し、やるべきことの優先順位を決め、限られた人数でやる方法を考え出すことだ。

 管理職は日常業務をこなすだけではなく、改善策を考え、取り入れることができなければ職責を果たすことはできない。何故ならば管理職は部門の経営者であるからだ。このため、管理職は“もっと効率的な仕事の仕方ができないか”“もっと少ない人数で同じ成果をだすことができないか”と考える時間を必ず1日に5分でも10分でも設ける癖をつける必要がある。
 また、改善策を思いついたら、それを即座に提案して実行に移していく姿勢が求められる。もちろん職場の課題を一気に解決する特効薬などは存在しない。改善策は日々の業務を反省する中でしか生まれないものだ。つねに改善を心がけ実行に移す、その繰り返しのなかから、スピードある変革が可能になる。
  
 管理職が会社に必要とされるのは、経営陣の意向をくんで、つねに会社存続の条件である利益を考えるからだ。管理職が自らの存在理由を維持していくためには、“自らが経営者である”とのスタンスで考え抜く習慣づけることが大切だ。
 古き良き右肩上がりの時代においては、誰しも“仕事は与えられるもの”との意識であっても存在が許されていた。そして、与えられた一定量の業務量を時間内でこなすことができなければ、その分を残業して済ませればよかった。当然にも残業した分は残業手当でカバーしてもらえた。同時に残業することで「頑張っている」との誤った風潮も蔓延していた。このために「生活残業」なる悪しき傾向も存在していた。

 昨今ではこのような牧歌的な就労スタイルが通用するはずもない。管理職は部下の就労スタイルを単純な時間労働で測られる内容に落とし込めてはならない。管理職は経営的な視点から長時間労働を考える必要があり、長時間労働が生産性の問題から見て“ムダな行為ではないのか”と常に検証しなければならない。
 管理職は部下に対して“仕事のやり方を工夫して、残業しなくても同じ成果を出せるよう、能力を上げる”という指導に徹して行かなければならない。

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