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週刊Neue Fahne

2014年03月10日号

“会社のあるべき姿”にこだわるのが管理職

会社組織において一般社員は“会社のあるべき姿”をなかなかイメージできないものだ。その理由は至極簡単で、職位が上がれば上がるほど会社の掲げる目標と自らの行動が一体化してくるが、反対に職位が下の者ほど目標から遠ざかる(他人事)からだ。そして目標との距離感が高じると「組織ぶら下がり」になる。
  ありていにいえば“会社のあるべき姿”に一番こだわっているのは、オーナー経営者のはずだ。それは「創業の思い」が“会社のあるべき姿”としてストレートにイメージできるからだ。
日常業務における「仕事の手応え」にも職位の上下で温度差が生じてくる。しかし、管理職が部下のこうした状況を放置していると、部下はいつまでたっても仕事に対する他人事意識から抜け出すことはできない。

  管理職が部下指導を行う際に留意しておくべきことは次の点だ。
1.一般社員は自社の経営方針を十全に理解しているわけではない。
2.一般社員は経営方針を真剣に受け止めているわけではないし、毎日の業務において取り立てて必要だとも感じていない。
3.一般社員は経営方針を策定し発表しても自分の事と意識しているわけではない。
4.一般社員は目の前の仕事をこなすことで精一杯と感じている。
5.一般社員は“会社のあるべき姿”を最初から日常的に考えて行動しているわけではない。
  もし、上記の点で一つでも「自分自身に当てはまる」と思う管理職がいたならば、即刻管理職を返上すべきだ。
  管理職の職務と役割とは、自分自身が“会社のあるべき姿”を常に意識することを前提として、意識の未成熟な部下を率いて会社の業績を達成していくということだ。もちろん、部下の一人ひとりにも成長度合いに差が生じる。いつまでたっても自らの役割意識を確立できない者もいれば、早くに自分の役割意識に目覚める者もいる。管理職は部下の成長度合いの差を見抜くことも必要だ。

  管理職は安易に部下の意識レベルに妥協してはならない。いかなる時でも会社組織が本来的に掲げる“会社のあるべき姿”にこだわり、啓蒙活動を繰り返さなければならない。“会社のあるべき姿”にこだわることで、仮に壁に突き当たっても、次の一手を繰り出すことができる。その際に必要なのは会社が掲げている理念やビジョンをよりどころにして、自らの行動も含めて組織全体が常に理念やビジョンに合致した行動をとっているか否かをチェックすることだ。

 管理職は“経営方針とは会社が目指す価値観である”ということを部下に明確に伝え、しっかりと理解させ、ベクトルを合わせていくために「やってほしいことを正しく理解させ、やらせきる」ことだ。この過程でマイナス要因を排除していく「覚悟」も必要となる。つまり、管理職として会社組織の成長にとって足かせとなる部下やネガティブな発想に対しては、“会社のあるべき姿”と照らし合わせて敢然と否定し、時には切り捨てる「勇気」が必要となる。

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