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週刊Neue Fahne

2014年02月03日号

部下の不平不満に毅然とした態度をとるのが管理職

 部下が発する不平不満に手を焼いている管理職もいるだろう。なかには管理職自身が部下の不平不満に深層心理で同調しているため、正しく対処できずに部下に迎合してしまう管理職さえいる。もちろん部下からの意見・改善提案、
 上司への健全な批判は大いに奨励しなければならない。
仮にこうした部下からの健全な声を押さえつけるのであれば、管理職として失格であることは論を待たない。しかし、注意しなければならないのは部下からの仕事への前向きな気持ちでの健全な声と不平不満の峻別である。

 部下から発せられる不平不満の多くは、激しく変化する経営環境を見据えたものとは言い難いのが実情だ。その典型が「人手が足りない…」「給与が上がらない…」「経費削減ばかりが強調される…」「会社は○○をしてくれない…」「労働時間が長い…」等々だ。
 こうした不平不満は、雇用問題として根本的に解決を図っていかなければならない問題とは別次元で考える必要がある。往々にしてネット上などで飛び交う「ブラック企業」批判に羅列される項目と同じ性質である場合があるからだ。要は会社組織のあり方や働く上での環境整備に対する前向きな姿勢とは埒外に発生られるのが不平不満だ。

 管理職はこうした不平不満を放置し、見て見ぬふりをすることは育成課題を放棄しているのと同じである。管理職が部下の育成課題を放棄するということは、とりもなおさず自らが管理職の役割を放棄してしまうということだ。
 今日では多くの管理職はプレーイングマネジャーとして位置付けられている。そのため、管理職の立場は経営サイドからはスピード、業績達成という課題を課せられ、部下からも指導性などにつて、とかく突き上げられるポジションだ。また、部下との間で発生する、世代間の意識の相違やズレも拡大傾向にあるのは確かだ。月並みな言葉だが管理職は経営と部下との間に挟まれて苦労するという意識に陥りがちとなる。

 しかし、管理職が忘れてはならないのは、自らが経営権の分担行使者と位置付けられているということだ。部下が発する不平不満に臆していたならば、彼らと同一次元に立ったモノの見方、考え方しかしていないということになる。すると部下の不平不満がますます助長され、職場統治が不能となり単なる烏合の衆と化し、職場組織は崩壊していく。
 管理職に必要なのは不平不満を放置することでもなければ、ものわかり好いふりをして宥めすかすことでもない。まして、不満を抱く者達に対して、その場主義での懐柔策をとることでもない。
 管理職のなすべきことは、不平不満の根底的な問題をさぐり毅然とした態度で部下に接していくことだ。さもなければ職場は崩壊する。

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