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週刊Neue Fahne

2020年12月07日号

ジョブ型雇用を踏まえた働き方 -13- 仕事の意味や価値の追求を怠ってはならない

今日のビジネスを取り巻く状況は「不安定で変化が激しく(Volatility)、先が読めず不確実性が高い(Uncertainty)。かつ複雑で(Complexity) 曖昧模糊とした(Ambiguity) 世の中である」という「VUCA(ブーカ)の時代」という時代認識を持たなければならない。つまり、“企業を取り巻く経営・市場環境が不安定で不確実、かつ複雑にして曖昧模糊で混沌とした状況である”ということだ。何事も残念ながら「今まで通りの予定長は」が通用しない。
  VUCA(ブーカ)の時代には、一人ひとりの“働き方の質”が問われ始めることになる。人工知能(AI)の急速な発展は、将来的に現在人間がおこなっている仕事を不要にするともいわれている。しかし、“仕事がなくなる”と恐れることはない。ただし、人間の働き(環境変化への対応能力)を基本にして、人工知能(AI)に勝る能力(機械が持ち得ない)を日々磨いていかなければならない。

 経営環境の変化は企業の規模に関わりなく、すべてに等しく影響を与える。従って、自分の企業は海外との取引をしていないから「海外情勢は関係ない」、「為替の変動は関係ない」などとマクロ的な観点に無頓着でいれば、自らの仕事の意味や価値を見誤ることになる。また、今日あらゆるビジネスの世界、あらゆる仕事の場面でスピードが要求されている。
この時代に「自分の仕事は今まで通りを過不足なく繰り返すことだ」などと胡坐をかいていは、自分の仕事の存在理由さえ見失う。「社会環境の変化スピードが企業の変化スピードを上回り、個人の意識変化スピードは、企業の変化スピードよりもはるかに劣る」ものである。このことを自覚して、客観的視点と柔軟さをもって物事を見なければならない。

「仕事のスピードをあげる」という視点でいえば、自分自身で判断しようとせず、細かいことまでいちいち上司やトップの指示を仰いだりしていては、日々に変化していく顧客の要望や市場の変化に対応できない。何も「独断専行」を奨励している訳ではない。自分に「与えられた条件」と「与えられている権限」を最大件に活用して、自分のパフォーマンスの質を高めていくことを心がける必要がある。
 こうした意識を持ち続けていると企業の目的・目標に沿って自主的に判断し、行動するべき場面が増えてくるものだ。会社組織の中で自分が自主的に働くためには、まず自分が所属している企業組織の存在理由・目的をしっかりと理解することが前提になる。
・自分の属している企業組織は、何のために世の中に存在しているのか。
・企業組織の一員としての自分の果たすべき役割は何なのか。
・自分が企業で行っている仕事には何の意味があるのか。
・自分の仕事は世の中に対してどのような価値を提供しているのか。

  日常の業務行動が多忙であればこそ、機会あるごとにこうした本質的なことを自分への問いかけとして繰り返しておく必要がある。現在のように変化が激しく、先行きが不透明な時代には、組織の方向性とそこにおける自分の立ち位置をハッキリさせておくことだ。さもなければ、自分の仕事は単なる「惰性的な作業」で行っているだけ、ということになってしまう。
 自分自身が組織の方向性について、周りの同僚や後輩、そして時には上司も巻き込んで、経営理念や社是・社訓、あるいは部門ごとの任務などを通して常に反すうしていくことだ。自分自身のモチベーションを高めるため、自分たちが目指す方向やビジョンを明確にし、仕事の意味や価値を追求し組織の強みを発揮する行動を取ることだ。

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