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週刊Neue Fahne

2015年06月15日号

部下に“やるべき仕事を納得させる”のが管理職

 管理職は、会社組織が必要とする業務を遂行するにあたって、部下を使う権限を保持している。このため、管理職の部下に対する指示、命令、要求には合理性がなければならない。管理職が仕事の内容や目的を下部に合理的に説明ができないのであれば、管理職自身がその仕事の意味を理解していないことになる。
 併せて、管理職には部下に迎合することなく、部下を甘えさせずに毅然とした仕事の与え方をおこなう責任がある。
 管理職は部下に業務を指示するのであり、部下に仕事をお願いするのではない。仮に管理職が部下に対して“仕事をお願いする”という姿勢であるならば、部下の自分勝手な判断を黙認することになる。

 部下が勝手に判断をするのではなく、指示に従った行動がとれているか否かは、“部下の指示に対する納得度合”にかかっている。部下がやるべき事柄を納得していないのであれば、単なる苦役としての「やらされ仕事」という認識に留まることになる。このため、与えられた仕事に対する工夫、改善や効率を思考するという意識も生まれてこない。
 管理職には、部下に“やるべき仕事を納得させる力”がなければならない。納得させるためには、管理職自身が「仕事は組織の必要性にもとづいて行う」という原則を堅持していなければならない。同時に「いま何をやるべきか、何を優先すべきか」について、部下の都合で判断させてはならない。
 管理職は常に会社組織の必要性を基準として、仕事を判断し部下を動かしていかなければならない。

 管理職は自分勝手な判断をする部下に対しては、自分の個人的な動機やそのときの気分・感情ではなく、常に組織の必要性にもとづいて仕事の指示をしていることを、理解させる必要がある。また、部下が納得できるように指示を出す必要がある。
 管理職が「組織としてやるべきこと」をわかっているつもりでも、部下が管理職の意図を理解できない場合が多い。これは、管理職が部下に発する仕事の指示があいまいだからである。部下には「組織としてやるべきこと」について納得性を持たせなければならない。納得性を持たせていくためには、常に管理職は「仕事の正当性」と「仕事の見通し」を部下に示していかなければならない。

 管理職は部下に対して常に自らのスタンスを明確にして行動しなければならない。管理職が採ってはならない行動は、「部下に迎合して相手を動かす」手法である。このような手法をとる管理職は部下から実力を疑われるのは必定だ。もちろん、部下の“自尊心”に訴えた仕事の指示は部下の成長につながる場合がある。

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