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週刊Neue Fahne

2014年10月27日号

管理職は経営環境に敏感でなければならない

 管理職は“経営権の分担行使者”として、常に会社の方針と将来について経営層と感覚を共有していなければならない。感覚を共有するということは、会社の経営方針を明確に認識し、経営の目標・方向を自分自身のものにするという意味でもある。さもなければ自分の立ち位置をしっかり認識することができず、部下に対して利益感覚やコスト意識はもとより会社組織での働き方等を正しく浸透させていくことはできない。
 さらにいえは自分が担当すべき部門・部署で統治機能を果たしていくことはできない。
 管理職は意識においては経営者であり、一般の社員と同一の意識レベルであってはならないということだ。

 管理職は任された部門・部署において与えられた経営資源を駆使し、最大の成果を導き出す任務を負っている。つまり、管理職は部門・部署における経営者であり、経営感覚を常に磨いていなければ務まらない。管理職が経営感覚を身につけるためには、会社組織の内部環境をしっかりと把握する姿勢を堅持していなければならない。
 内部環境を把握するとは経営陣と情報や危機感を共有するということだ。同時に他部門で起こっている事柄に対しても常に関心を持っていなければならない。他部門に対して「われ関せず」という姿勢は、唯我独尊につながるものだ。
 内部環境について共有がおこなわれていなければ、経営陣からの発信を正しく部下に伝達することはできない。また、部下からの質問や疑問に対しても的確に対応することができない。「上層部の考えが分からない」などと口走る管理職は、職務怠慢以外の何ものでもない。

 内部環境の把握を“社内のでき事への精通”と錯覚する管理職もいる。しかし、これは単に社内情勢に詳しいだけの“社内情報通”に過ぎない。これでは「井の中の蛙」に陥る危険性がある。そこで、管理職は目を外に向けなければならない。つまり、会社を取り巻く外部の経営環境を常に「読み取る感覚」を身につけることを意識的に展開するということだ。経営を左右する環境は常に変化する。そのスピードはますます早まっている。
 管理職には時代の変化を読み取り、これまでのビジネスモデルを検証し、“次の一手は如何にあるべきか”、“経営環境の変化に対応に必要な施策は何か”を考え続けることが求められてくる。
 そのためには管理職は、“一見すると自分の部門・部署に関わりがない”と思われる社会の傾向や事柄に対し、興味や好奇心を持ち続けなければならない。さもないと自分の業務範囲に限定された視野狭窄に陥ることになる。
 
 環境変化を読み取る力は、書籍やインターネットなどで収集できる情報を自分自身で咀嚼して受けとめることでも習得できる。しかし、管理職は単に机上に留まってはならない。常に「外の風に吹かれる」ことを意識的に実践する必要がある。環境変化を読み取るとは、「時代の変化をとらえる」ことでもある。これをおざなりにしたり、恐れてはならない。「時代の変化をとらえる」という問題意識を持って街を歩き、さまざまな分野の人たちと接することを厭うてはならない。
 管理職が経営環境の変化に敏感でなければ、職場はひねもす同じ業務を繰り返す集団になってしまうものだ。こうした集団からは改善・改革の意欲は生まれてこない。

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