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週刊Neue Fahne

2012年07月23日号

仕事とは、分割された「作業の繰り返し」ではない

 仕事は幾つかの「作業」に分割されている。また「作業」は自己完結できるため、一人でやり続けることができる。仕事は誰かの指示に従って「言われたまま」に進めていたならば、その瞬間に分割された「作業」だけをこなすことになってしまう。
 このような全体を俯瞰しない分割された「作業」は、誰にでも「換われる」ものである。仕事とは、周囲との関わりを通して、目的を達成しようとする行為・行動そのものだ。仕事とは「作業」ではない。
 そこで、仕事を行う姿勢で重要なのは、自分自身が成果をあげることを望み、その自分の成果が組織全体の成果に直結するという連関性を重視するということだ。この連関性は過去の仕事を単に繰り返すだけではなく、これまでの計画、活動、仕事を常時点検しながら、価値を問い続けていかなければならないということだ。そして、現実に合わせて明日に向けた仕事の優先順位を検討し続けることも不可欠だ。

 慣れ親しんだ仕事をこなす事に忙しさを感じていては、自分自身の成長は止まってしまうものだ。まして、一定の成功や成果が上がった過去の仕事は、その今日での効用がどうであれ、繰り返し行われがちなので要注意だ。
 ドラッカーは「完全な失敗を捨てることは難しくない。自然に消滅する。ところが昨日の成功は、非生産的になったあとも生き続ける」「昨日の成功を捨てよ!」と啓示する。また、「古いものの計画的な廃棄こそ、新しいものを強力に進める唯一の方法である」とも述べて、昨日の仕事を忙しくするのではなく、将来に向けた創造力やアイデアを磨けと強調してやまない。

 仕事においては、自分自身が成果をあげることを望み、その自分の成果が組織全体の成果に直結するという連関性を重視しなければならない。この連関性は過去の仕事を単に繰り返すだけではなく、これまでの計画、活動、仕事を常時点検しながら、価値を問い続けていかなければならないということだ。そして、現実に合わせて明日に向けた仕事の優先順位を検討し続けることも不可欠だ。

 新たな課題に取り組むということは、「ばくちを打つ」ということではない。しかし、容易に成功しそうなものだけを選んでいては、少しの成果も得ることはできない。そこで、あれこれと分析を繰り返すだけではなく、現状に変革をもたらしていく課題に取り組むという「勇気」も必要になってくる。
 現在のような複雑化した世の中では、できるだけ多くのひとの知恵を借り、できるだけ多くの情報を得ることが不可欠となっている。そして、こうして得た多くの情報の類を自分自身で取捨選択し、効果あるものとして新たな結合を創りだしていくことが必要ということだ。

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