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週刊Neue Fahne

2011年08月15日号

仕事では“地に足をつけた”うえでの「背伸び」が必要

 常に「仕事は70%主義」で昇進を目指すわけでもなければ、転職をするわけでもない。そしてプライベートを重視する。こうした「ぶら下がり社員」が30代を中心に増加しているという。こうした社員の特長は『「新・ぶら下がり社員」症候群』の著者・吉田実氏によれば「辞めません。でも、がんばりません」ということになるとのこと。
 なぜ、こうした「ぶら下がり社員」が発生してしまうのかについては、百花斉放というところだが、こうした傾向を当人たちだけの責任に帰することだけでは無理がある。むしろこれまでの日本の会社(組織体)が抱えてきた欠陥の発現であるとも見ることができる。

 一方で昔から「身の丈を知れ」であるとか「分をわきまえろ」といわれてきた。恐らく「背伸びをするな」というたとえとして用いられてきた。しかし、ビジネスの世界ではあくまで地に足がついた「背伸び」は必要だ。もっとも基礎的な能力や経験もない者が、「ああだ…、こうだ…」と能書きを垂れるのは論外である。自分の長所や短所、強み弱みを自己理解することを前提として、仕事上で「背伸び」をするということは、自分の職務能力を高めることになる。
 さらに「背伸びをする」という姿勢がなければ何事も無難で、挑戦することを知らず、危険なことは他人任せにするということになる。そもそも上司・先輩はもとより、組織は仕事を達成するうえで、自分に足りていない力をすべて補完してくれる訳ではない。

 何事においても躊躇し他人の言動や行動にばかりを気にして、上司や先輩からの指示を受けなければ何も出来なくなる。つまり自分自身で自分の成長の芽を止めてしまうという結果になる。自分の成長・発展や能力の開発を自分でコントロールできないほど不幸なことはない。無謀に自分の実力以上の仕事を任せてもらえというのではない。
 現在の自分の実力で難なくクリア―出来る仕事ばかりをしていては、次のステップに踏み出せなくなってしまう。常に仕事のうえで「現状の力+α」がなければ達成できない少し高めのハードルを設定するといことだ。そして、少し高めのハードルから逃げないということだ。

 ひとは自分の現状の能力に満足せず、少しでも超えようと努力し苦悩することから成長していくものだ。こうした行為がなければ自分自身の能力の容量も拡大していくことはできない。
 現状の能力で可能なことだけに満足していては、能力は伸びていかない。自律した働き方に徹するため、「足りない分は常に上司・先輩が埋めてくれる」などと依存した働き方を自ら断ち切ることだ。

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